Grandfather's Clock
おじいさんの時計

作詞・作曲:ヘンリー・C. ワーク
訳詞と歌:三宅忠明/朗読:三宅将之


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まず、きいてみよう→
そして、よんでみよう!→

よくきいて
発音をまねしてみよう!!

うたうためにはまず聞き取ることが大事です。
なんども聞いて英語のリズムを覚えましょう!
耳でおぼえよう!

 アメリカ人のヘンリー・ワークがイギリスを旅行中、ダラムのあるホテルで聞いた、本当にあったこととして語られた話を基に作詞・作曲しました。1876年のことです。以来世界中で大ヒットし、今日までいたるところで愛唱されてきました。このように床に立てる大時計はそれまでは、Long Case Clock「長箱時計」とかCoffin Clock「お棺時計」などと呼ばれていましたが、この歌がヒットしたお陰で、「おじいさんの時計」と呼ばれるようになりました。チック・タックだけでなく、いたるところに時を刻む感じが散りばめられていますね(特に繰り返し部分)。日本でも戦前から各種の訳が出てますが、東北弁による伊藤秀志作詞の「大きな古時計」などは珍しいところです。
 また、この歌がおじいさんの一生を見事に表わすストーリーになっているのも面白いところですね。振り子が揺れる様子を何時間も飽きずに眺めていた幼少期、そして大人になったある日、とても綺麗な花嫁さんがやって来ます。そして、天寿を全うして子や孫に看取られながら、おじいさんがこの世から旅立ってゆくまで時計は動き続けました。おじいさんが生まれた日に買った時計が、90年後おじいさんが亡くなると同時に止まって二度と動くことはなかった、ということですが、考えてみればこの時計が作られたのは18世紀です。現在のように電気や電子で動く時計はありませんでしたから、当然ぜんまい仕掛けの手で巻く時計でした。しかも、毎日です。当時の時計には、ねじを巻く係りの人が決まっていたそうです。別の人が巻くと、微妙な狂いが生じたのです。だから、この歌の話は奇跡でも不思議でもなく、当然の成り行きでした。つまり、このおじいさんこそ、90年近く、一日も欠かさず、この時計のねじを巻く係りだったのです。でも、いくら修理に出しても動かなかったというのですから、やはり謎は残りますね。はなしのこの部分は後になってつけ加えられたものではないかと、私は思っています。
 語句の説明を少ししておきましょう。too large for the shelf「大きすぎて棚には入らない」、taller by half than…「より半分だけ高かった」とは、1.5倍の高さだったということです。a pennyweight「(旧)1ペニー硬貨の重さ」とは、20分の1オンス、つまり約1.555グラムです。morn=morning、it stopped short never to go again「途中で止まって二度と動かなかった」、野球のショートストップはもとクリケット用語で内野手のことです。外野手をlong stopといいます。to以下は結果を表わす不定詞(副詞用法)です。without slumbering「休みなく」、Tick, tock, tick, tock,「振り子が時を刻む音」、His life seconds numbering,「彼の人生を1秒1秒数えて」、Swing to and fro,「左右に揺れる」 it struck twenty-four「24回打った」必ずしも時刻を表わしません。リズムと次の行のdoorと韻を合わせるためです。昼の12時が12回なら、24回は夜中の0時だとか、婚礼という一生一度の祝い事だから特別に24回鳴らせたのだとか、いろいろな説があるようですが、詳しいことは分かりません。a blooming and beautiful bride.「輝くような美しい花嫁」頭の韻に注意してください。 in the dead of the night,「真夜中に」、pluming his flight,「飛び立つ準備をするのを」、plumeは、鳥が飛び立つ前にクチバシで羽根を整えることをいいます。As we silently stood by his side.頭の韻に注意してください。


おじいさんの時計 三宅忠明・訳


おじいさんの時計、大きすぎて戸棚に入らない、
だから床に立って90年。
背丈はおじいさんの1倍半。
だけど目方はおじいさんとちょうど同じ。
買ったのは、おじいさんの生まれた日の朝。
いつもおじいさんの宝で自慢。
でも、急に停まって二度と動かない、
おじいさんの死んだ日に。


     繰り返し
   90年間休みなく、
   チックタック、チックタック
   おじいさんの人生を刻んで、
   チックタック、チックタック
   でも、急に停まって二度と動かない、
   おじいさんの死んだ日に。


振り子が、右に左に揺れるのを、
何時間も眺めていた子どもの頃、
そして少年から大人になっても、時計は知っていた、
おじいさんの悲しみと喜びを。
そしてちょうど12時を打ったとき、おじいさんが入って来た、
輝くような、きれいな花嫁さん連れて。
でも、急に停まって二度と動かない、
おじいさんの死んだ日に。


     繰り返し
   90年間休みなく、
   チックタック、チックタック
   おじいさんの人生を刻んで、
   チックタック、チックタック
   でも、急に停まって二度と動かない、
   おじいさんの死んだ日に。


目覚ましが鳴ったのは、ちょうど真夜中のこと。
もう何年も鳴ったことはなかったのに、
それで、おじいさんの魂が飛び去ろうとしていることを知った。
つまり、お別れの時が来たことを。
でもまだ時を刻んでいた、かすかなくぐもった音をたてて、
みんなおじいさんの側らに立っていたとき。
でも、急に停まって二度と動かない、
おじいさんの死んだ日に。


     繰り返し
   90年間休みなく、
   チックタック、チックタック
   おじいさんの人生を刻んで、
   チックタック、チックタック
   でも、急に停まって二度と動かない、
   おじいさんの死んだ日に。