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「蛍の光」(Auld Lang Syne)「うつくしき」(The Bluebells of Scotland) と並んで日本に初めて入ってきたスコットランド民謡です。明治14年(1881)にわが国で最初の音楽教科書『小学唱歌集』第1編に載りました。この唱歌集全3巻の計91曲中、賛美歌やアメリカのスクールソングが多い中で、一割近い9曲もがスコットランドの歌なのです。その理由のひとつは、「ヨナ抜き」といって4番目と7番目の音階、つまり半音の「ファ」と「シ」が抜けていることが、日本人に歌いやすかったことかも知れませんね。しかし、いずれも歌詞の内容はすっかり別のものになっています。上の歌詞は、日本の世界に誇る平安時代のふたりの才女、紫式部と清少納言(『枕草子』第280段)を歌ったものです。
元歌の意味を次に紹介しておきますが、もちろんこちらは恋歌ですね。Maxweltonはイングランド国境に近い南部にある地名ですが、braes 「丘」 bonnie「美しい」doon、dee「死ぬ」はいずれもスコットランド独特のことばです。