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「ロー、ロー、ローユア・ボート」は、とても輪唱に適した歌です。楽しく歌いたいですね。
日本人にとって苦手な発音に、l 音と r 音の区別があります。自分で発音して区別出来なければ、聞いて区別することも出来ません。当然ですね。その練習にもってこいの歌のひとつなのです。日本語のら行(らりるれろ)はこの2音のどちらでもありません。強いていえば、中間といったところでしょうか。
では、この2音の違いを分かりやすく説明しましょう。l は側音(そくおん)といって、英語の中でも特殊な音です。何の「側」(がわ)かといいますと、舌なのです。空気を舌の両側に送り込みながら出す音です。そのためには、口の中を舌で遮断しなければなりません。そうです、舌先を思いっきり口の天井(口蓋といいます)にくっつけるのです。そのままの状態で、発音してみてください。like, life, live, glass, play, そして、milk, gently, wall, call のように後ろのほうに来ても同じですよ。一方、r の音は「わたり音」といって3種類あるなかのひとつです。何からわたるのかというと、弱いゥの音からと考えたらいいでしょう。舌先は当然口の中(口腔といいます)に浮かんだ状態になっています。では、発音してみましょう。row, ring, rice, dream, stream, grass, pray(祈る)、merrily は両方の音を含んでいますから練習には好都合ですね。ついでに、わたり音のあとふたつですが、それはw(ウから)とy(弱いィから)です。当然、ear(耳)とyear(年)は違う音ですよ。
もうひとつ、row, とboat の発音ですが、「ロー」「ボート」じゃあないですよ。どちらかといえば、「ロウ」「ボウト」に近い音です。「ロー」「ボート」は、それぞれ、raw(生の), bought(buy=買う、の過去形)の方が近いですね。かつて高校の教師をしていた頃の記憶ですが、発音を区別する試験問題によく出ていました。しかし、ペーパーで正解することと、実際に発音できることは、まったく関係ありませんでしたね。みなさんはどちらが大切だと思いますか。両方出来るに越したことはありませんがね。
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